BibTeXからBibLaTeXへ乗り換える(物理屋編)

BibLaTeX

TeX(正確にはLaTeX)を使っている人は参考文献を管理するために、BibTeXを使っている人も多いだろう。 本記事ではBibTeXの後継であるBibLaTeXの使い方と特に物理の論文でよく使われる形式で出力する方法についてまとめる。

BibLaTeX

BibLaTeXの特徴

BibLaTeXの特徴としては

  • 自由度が高い。
  • 引用部分(\cite{}の部分)を変更出来る。

など色々機能があるらしいが、正直全然知らないし使いこなせていない。必要があれば調べて使えばいいだろう。

BibLaTeXの使い方

まず、使用するbibファイルはプリアンブルで指定する。プリアンブルに

\usepackage{biblatex}
\addbibresource{参考文献のファイル.bib}

と書けばよい。 ここで、\addbibresourceは複数指定できる。 また、,bibファイルは拡張子が必要である。 本文中の参考文献を出力したい場所に

\printbibliography

と書く。 デフォルトで参考文献のタイトルはReferenceとなるが、日本語の文章を書いている場合は参考文献のタイトルを「参考文献」としたいこともあるかもしれない。 そういう場合は、

\printbibliography[title=参考文献]

と書いてやればよい。 処理系としてはbiberを使うことが推奨されるが、日本人の多くが使っているであろうpbibtexのままでも使用できる。 その場合は

\usepackage[backend=bibtex]{biblatex}

とbackendを指定すればよい。 biberBibLaTeXのためのバックエンドでUnicodeの完全なサポートを含む。 この機会に乗り換えてみるのもありかもしれない。

$ biber --bblencoding=utf8 -u -U --output_safechars

とすると、いい感じに処理してくれる。

物理っぽい参考文献の形式

スタイルはOverleafに見やすくまとまっている。 特に物理でよくみるようなスタイルにしたければbiblatex-physを用いればいい。次のように使う。

\usepackage[style=phys]{biblatex}

デフォルトではAIP形式になっている。 APS形式にしたい場合は次のように書けばいい。

\usepackage[%
style=phys,%
articletitle=false,biblabel=brackets,%
chaptertitle=false,pageranges=false%
]
{biblatex}

参考文献をいい感じの見た目で出力できた。

最後に僕がわからなかったことについて触れておく。 例えば参考文献で論文誌の名前をPhysical Review LettersじゃなくてPhys. Rev. Lettというふうに省略したいことがあるだろう。 この処理は、XMLで書くか、\DeclareSourcemapで行なうなどの方法があるけど、いちいち書き換え規則書くのはめんどくさい。 もっといい方法かそういう処理を行なういい感じのパッケージはないだろうか?